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NPO法人日本瓦葺技能継承甍会

活動報告

活動報告一覧

25年度 第2期 『中級 前期 伝統的瓦葺技能研修会』開催のお知らせ

2013年04月20日

平成25年度 第2期『中級  前期 伝統的瓦葺技能研修会』開催にあたり、一般より研修参加者を募集いたします。
参加希望者は神奈川 技術・研修センターまで「申し込み書希望」とお問い合わせください。
技術・研修センター:〒243‐0803 神奈川県厚木市山際897‐6 TEL046‐245‐0018 Fax046‐245‐7442 【㈲松枝瓦店内】




第27回 全国技能グランプリ大会

2013年04月01日

2013グランプリ‐1
第27回 全国技能グランプリ
平成25年2月22日(金)~24日(日)
千葉県千葉市 幕張メッセ コンベンションホール
見学研修会 会員参加者3日間述べ120名 会員出場選手1名 
会員従業員出場選手2名
 
 今年も各府県を代表して聖地“幕張メッセ”に12名の若き代表が集う「全国技能グランプリ」が2月22日(金)~24日(日)の3日間をかけ開催されました。中央職業能力開発協会が主催する今大会は第27回を数え、近年は隔年で開催されております。瓦葺き競技だけは中央職業能力開発協会主催大会との合間にも開催しており、競技大会開催回数としては32大会目に当たります。当甍会からは、岐阜県代表として田島典大選手が出場。また、会員の従業員として、福島県代表と兵庫県代表の選手、関係者3名が出場致しました。今年度の競技は金曜日の準備作業2時間を含む、3日間で12時間を掛け、幅2.6メートル方形架台に瓦を葺き上げて行きます。技能グランプリは、日頃培って来た技能を発揮する場所として、皆が一つの目標と位置付ける桧舞台であり、出場選手は技能者としての誇りと、府県代表としての期待を一身に受け競い合うことになります。過度のプレッシャーの中、緊張で手の震えも治まらぬまま金槌(かなづち)を握る選手達。見学者にも伝わる押し潰されそうな緊張が漂う会場内では、瓦を切る(たがね)と金槌の心地良い音が鳴り響いておりました。技能グランプリ大会のコンセプトは技能の継承、後継者育成であり、次世代を担う若者たちに、その意義を訴えています。選手たちは次代の技能者を育成する立場となり、文化継承の根幹である「人作り」の一助と成って行く事でしょう。見学研修参加者の中には、次回大会、その先に出場をと心に決め見学に参加している者や、3日間を通じて足を運んだ述べ120人にも及ぶ会員見学者達は、代表選手たちの一挙手一投足に熱い眼差しを注いでおりました。
また、過去の大会に代表選手として参加した会員たちは、他府県の元代表たちと旧交を温める同窓会的な和やかな雰囲気が、其処此処で見受けられました。大会は歓喜に包まれる中、栃木県代表選手が昨年の全瓦連大会に続いて2連覇を成し遂げて幕を閉じました。甍会会員の入賞はなりませんでしたが、競技に対する熱い思いは充分伝わり、心ある技を形にしてくれた事に拍手を送りたいと思います。また、会員の従業員福島県代表選手は第2位、兵庫県代表選手は第3位と、見事な結果を残してくれました。
毎年初春に繰り広げられる熱き戦いは、後継者達の心に強い衝撃と熱い思いを残し、幕を閉じました。
尚、入賞県は次のとおりです。
 
厚生労働大臣賞 第1位 栃木県代表  第2位 福島県代表 第2位 長野県代表
        第3位 神奈川県代表 第3位 愛知県代表 第3位 兵庫県代表
 
 
2013グランプリ-2 2013グランプリ-3 2013グランプリ-4 2013グランプリ-5

平成25年度 初級伝統的瓦葺技能研修会

2013年04月01日

25年度初級‐1
平成25年度 初級 伝統的瓦葺技能研修会 報告書
平成25年2月17日~20日の4日間に亘り、京都市嵯峨野に有ります、コミュニティ嵯峨野に於いて平成24年度初級伝統的瓦葺技能研修会を開催致しました。
本年度の参加者は、北は茨城県より南は香川県まで16名の参加を受け、役員、講師を含む25名にて実施致しました。
1日目 午後1時30分より開講ミーティング・理事長の挨拶後、カリキュラムの説明を執り行い各参加者の自己紹介を経て、初日の講義に移行。カリキュラムに沿って進められる初日は、瓦の納まりに対する考え方を紐解く上で大切となる原寸図より、基本的納まりの考察。基本原寸図に必要な瓦のテンプレート作りの基礎を、実際のカットした瓦から型取り。その後の作図にとって如何に最初のテンプレートの精度が重要になるか、考え方の教授から作成に至るまで、初級に相応しいレベルと授業スピードで参加者に対応して行きました。夕方まで続いたテンプレート作りもひと区切りとなり、夕食後の夜の部ではやはり初級と言うことで、パソコンでの施工図作成に欠かせないJW-CAD操作の基本から作図に行くまでの操作手順を、こちらも生徒のレベルに準じた指導と成りました。夜まで続く講習でテンプレート作りに遅れを取っていた受講者は、各自の部屋までカット作業を持ち込み、2日目のスタートに遅れを取らないよう準備作業に勤しんでおりました。
2日目 朝から屋根納まり原寸図の作図に入りました。講師による作図手順の説明に理解を示しながら、各自が課題図である、簡略瓦の軒先部流れ断面図~平部水平断面図、そして袖瓦の関係を示す納まり作図と棟断面から展開される側面図へと、基本が凝縮された課題図を元に施工図を仕上げて行きます。依り良い施工図とはどう言う物なのか?書く手順は?基準点とテンプレートの関係とは?等、疑問が有ればその都度講師より丁寧な解説と、依り理解度を深める為に作図の実演指導が行われ、足並みの揃ったレベルアップに配慮しながら、まる1日を費やし、課題図の仕上げを行いました。休憩時間などの空き時間には、様々な納まり写真や多くの原寸図資料に目を通し、瓦漬けの時間を過ごしておりました。
同夕食後には前夜に引き続きJW-CADの講習を執り行い、基本操作を学んだ所で2日目が修了。その後も各部屋では瓦談義に花が咲いておりました。
3日目 午前中は徳舛講師による「瓦葺き魅力」と題しまして、先人達より伝えられた瓦の納まりに対する技能や技術、建物を含めた景観と瓦の調和について、過去から現在に至る瓦の変遷等スライドを交えて解説して頂き、寺社建築瓦葺き技能者として必要となる基礎的考察法や考え方、また心構え迄を講演していただきました。午後からは、再度原寸図に移行し、隅棟の納まりや施工図作成に欠かせない、「隅山勾配」の求め方から作図の仕方までを講義し、夜には午前中に残った瓦葺きの考察の続きを講義して夜の部も終了。その後、明日の研修場所移動に時間がかかる為、修了式を執り行い修了証書と記念品授与を先に済ませ無事終了。
最終日 京都府宇治市に有ります黄檗宗総本山 黄檗山萬福寺 伽藍見学研修に移動。公益社団法人 全国国宝重要文化財所有者連盟 事務局長 後藤佐雅夫先生を講師にお招きし、寒さ厳しい宇治の地で文化財であります大雄宝殿から齊堂、東方丈等で解説を頂きました。また、マカラの据えられた山門など初めて目にするその雄姿に研修生も写真撮影に余念がありませんでした。見学研修終了後一同昼食を共にして、挨拶の後解散、閉講となりました。
講習に参加して頂いた受講生の思いは純粋で、技能の継承を胸にしっかりと前途を見据えていました。その目から伝わる思いは、之からも瓦文化継承の火が途絶えることの無いものであると、確信できた4日間の講習でした。
25年度初級-2 25年度初級-3 25年度初級-4 25年度初級-5

平成25年度 第4期 通常総会

2013年03月02日

H25総会1
平成25年度通常総会(第4期)報告書
 平成25年2月2日(土)~3日(日)京都府京都市嵯峨嵐山 コミュ二ティー嵯峨野に於きまして、
平成25年度・第4期通常総会が開催されました。
 底冷えのする京都らしく寒さが身にしみ、手足の先も悴む嵯峨野の地に、ご来賓として、後藤佐雅夫様(公益社団法人・全国国宝重要文化財所有者連盟事 務局長)・澤元教哲様(㈱天峰建設 代表取締役社長 日本伝統建築技術保存会会員)・浅田晶久様(浅田製瓦工場)をお迎えし開催致しました。隔年で京都の地に戻り、開催される総会に訪れた参加者総数は38名。各議案では、後継者育成事業として2年に跨り開催されて来た中級伝統的瓦葺技能研修会や初級の研修会の報告、移動研修での成果報告など。また適正な予算の執行と次年度に向けた予算付や多岐にわたる事業計画の実施。総会次回開催地では、広島、福岡が候補に挙げられ、決定を執行部に委ねられ、7議案の上程も無事承認可決されました。会の活動や理念が各地に浸透し始めている証が、総会参加者の若返りや各事業での参加者の増加。頻繁に続く入会への問い合わせなど、会に対する期待の表れであると実感しております。皆様のご期待に添えますよう執行部一同次年度に向け、更なる飛躍と文化財保護に携わる夢を実現させるべく、活動を充実させて行くことをお誓いし無事閉会となりました。
本年度の総会後には、2部構成で特別講演を準備させていただきました。
第1部では、関西大学 環境都市工学部建築学科(都市設計研究室)准教授 木下光先生をお迎えし、
演題「伝統建築工法と瓦:瓦から学ぶこと」として、涼しい快適な瓦屋根の持つ特性は下地と瓦、瓦の多孔性に着目し、文化財から得られたデータやスリランカ・ベトナムハノイの瓦屋根の現状を交えたお話。様々な製法での瓦の開発や魅力の伝え方。瓦の課題と新しい取り組みについては、多様性を求め様々な分野への進出を推進するアイデアや手法などを解説して頂けました。
第2部では昨年に引き続き、金沢工業大学 環境・建築学部 建築系建築学科 教授 博士(工学)の後藤正美先生をお迎えし、ご専門の『木構造/耐震工学』の観点より、今回は「E-ディフェンスから見る瓦の重要性」と題し講演をお願い致しました。一昨年より続いております、先生は国土交通省の3ヶ年プロジェクトである『伝統的構法の設計法作成及び性能検証実験 検討委員会』の実験検証部会の主査としてご活躍されており、実際に伝統建築構法を使い瓦葺きされた民家を振動台で揺らし、壊れ具合や検証実験データを取りまとめ、実際の改修や新築で使える設計基準作りをされております。之までのE-ディフェンスの進捗状況や報告に続き、昨年9月に行いました再実験の模様として、振動映像と伝統構造がいかに地震に強いか、屋根の重量と建物バランスの需要性を説明していただきました。集大成となる本年は、今まで成し得なかった日本建築、伝統建築工法の数値化実現に向け、ご活躍をいただけると確信。瓦を残して行く立場としてこの上ない強力なサポートを受けていると実感し、講演を拝聴いたしました。
中級 伝統的瓦葺技能研修会の報告では、平成24年度1年を通じて盛会であった模様や、研修最後の終了試験の結果が塚本理事長よりなされ、研修会に参加されていない会員やオブザーバーは、研修内容の充実さにすっかり感じ入り、今年度より始まる第2期の研修に早くも期待を寄せておりました。
 恒例の懇親会では久しぶりに参加された会員の方々が、親睦を深める姿はとても懐かしく見受けられました。近況報告がなされ、佳境を迎えると何時ものように技能・技術論の熱い討議が其処此処で繰り広げられ、話の花が咲居ておりました。宴中程では、写真コンクールの発表が行われ、静岡県の河原﨑太輔の山門と袖塀の作品が最優秀賞に輝きました。各作品の講評では德舛理事より、日頃の技に対する
考え方から取り組み方に対する姿勢まで、種々の角度より物事を考える事の大切さを写真より読み取り、評価としても伝えられ、技能者としての大成に期待を添えた講評を行いました。
2日目には、ご来賓として総会に花を添えて頂きました、全文連の事務局長、後藤佐雅夫様に見学研修講師をお願いし、京都花園にあります臨済宗総本山、妙心寺 仏殿・法堂・庫裡・王鳳院開山堂 他文化財の見学研修を行いました。壮大な伽藍の中は至る所に塔頭が整然と立ち並び、その空間は見る者を圧倒しています。重ねた時間が物語る日本建築文化の偉大さを改めて実感するひと時となり、肌をさす寒さも忘れさせ、会員一同が後藤先生の解説に耳を傾け、その言葉に没頭しておりました。
食後解散となりましたが、次回研修会、グランプリ大会、総会等各所での再会に心を弾ませ、寒さの厳しい京都の地を後にして行きました。
 ご参加頂きましたご来賓の皆様、会員の皆様、オブザーバーの皆様には大変感謝申し上げます。
H25総会2 H25総会3 H25総会4 H25総会5

平成25年度 初級 伝統的瓦葺技能研修会開催のお知らせ

2013年01月14日

『NPO法人 日本瓦技能継承甍会 25年度 初級 伝統的瓦葺技能研修会』開催にあたり、一般より研修参加者を募集いたします。
参加希望者は神奈川 技術・研修センターまで「申し込み書希望」とお問い合わせください。
技術・研修センター:〒243‐0803 神奈川県厚木市山際897‐6 TEL046‐245‐0018 Fax046‐245‐7442 【㈲松枝瓦店内】
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